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SSD耐久テスト
第17回 リードオンリーは寿命的に不利なのか (2014.4.26)
少し前にテストを終えたV55は、何か秀でた機能があるわけではないが、安くて寿命が長めで悪くない選択肢だ。流石に840EVOには負けたが、840、335、CSSDを軽く上回る耐久力を見せてくれた。それだけなら気にならなかったのに、隠れ東芝製という噂がある。そうなってくると本家東芝製としては、このまま黙って引き下がるわけにはいかない。HG5dでは3000回が霞んで見えなかったが、最新のHG6yはどうだろうか。


CSSDが少々早めに終わったのは、もしかすると何らかの問題が発生した可能性がある。素直にリードオンリーに切り替わらなかったのも、それが原因かもしれない。この辺を確認したいので、再び東芝製SSDを登場させよう。

御礼 個人の方から10,000円の寄付がありましたので、このSSDで使わせていただきました。ありがとうございます。


不利なリードオンリーを背負ってはいるが、そろそろ東芝の意地が見たいところだ。使用するのはCFD SSD S6TNHG6Q Seriesの128GBだ(19nm)。

テスト結果
質問・意見・要望
「どれも保証期間内にテストを終えているから、修理して売却すれば次のSSDを買うときに、少ない金額で済むのではないのか」

それは2つの理由でやっていない。1つは、故意に破壊したSSDは保証規定に違反しているからで、もう1つは、SSD耐久テストのプログラムが流出するのを防ぐため。そういうわけでテストを終えたSSDは、全部壊して捨てている。

「製品として出荷されている以上、どれも通常の用途で問題が出ることはない。良かれと思って耐久力を確かめているのだと思うが、ユーザーの不安を煽る行為と何ら変わらない。短期間とはいえ売れ行きが鈍った製品があり、在庫に頭を悩ませる側のことも少しは考えてもらいたい。たとえ他機種より劣る製品であっても、売らなければ商売が成立しなくなる。メーカーも完全な製品など作れるわけがなく、隠したい部分もあるでしょう。それを新製品が出る度に良し悪しつけられたら、作る側や売る側はどう思うのか。もう少し配慮のある記事にしてもらいたい」

悪い部分を隠したい気持ちもわかるが、使う側や買う側としては、できることなら先に知っておきたい。TLCや20nmの世代では急激に寿命が短くなるため、25nm以上と比較すると不安になるが、その欠点を知ってもらうことで得られるものがあったと思う。実際335はファームウェアの改良で、そして840は改良型の840EVOで、寿命を2倍にすることに成功している。一時的に評価は落ちたかもしれないが、問題解決に取り組む姿を見せたことで、信頼は得られたと思う。

「寄付した人は、テストしてほしいSSDに投票できるようにしたらどうか。それでSSDごとに金額の上限を決めて、早く到達したものをテストするとか」

少し考えてみたが、寄付で遊ぶのは良くないと思ったので、そういうのはやらないことにした。

「リードオンリーになったSSDのデータ保持期間を調べてほしい」

リードオンリーから6日目だったと思うが、他のSSDに全部コピーして、壊れた次の日のデータと比較したら、17%のデータ化けが見つかった(Windowsが使用するフォルダーは省いた)。ファイルを開いても欠けている部分はないが、途中からデータが化けている。何回コピーしても同じアドレスが同じように化けるので、これはもう使い物にならないと判断して終了。正常なデータではないので意味はないが、2ヶ月後にも読み込めることを確認した。
1TBに到達 (2014.5.7)

現在1049回、合計122.2TB書き込めた。気になるのは書き込み速度で、487.7GB/hしか出ていない。HG5dが588.8GB/hだったことを考えると、後継機とは思えない遅さだ。


最初から遅かったわけではなくて、100回書き込んだ時点では597.5GB/hと、HG5dを上回る速度が出ていた。


こうして比較してみると、HG6yの書き込み速度が落ちていくのがわかる。HG6yはランダムアクセスを強化したようだが、その代わり連続的な書き込みは軽視したのだろうか。それとも空き容量が減ったあとに、速度が回復できなくなっているのだろうか。耐久テストでは空き容量が可変するため、稀に残り10%近くまで迫ることもあるが、HG5dのときは問題なく速度を維持できていた。


この段階で不明(AD、下から6番目)が200から80に減っている。HG5dが105だったことを考えると、こちらのほうが寿命は短いと思われる。
不明(AD)が1 (2014.5.15)

現在1622回、合計188.9TB書き込めた。書き込み速度は487.7GB/hから434.7BG/hに下がっている。


不明(AD)が80から1に減った。HG5dが2218回だったことを考えると、かなり劣化が早いようだ。
SSDが壊れた (2014.5.18)

HG5dと同じように、不明(AD)が1になって3日後に壊れた。これで東芝製SSDは3台目なので、壊れてもPuppy Linuxに無視されても余裕だ。接続してから3〜4分後にマウント成功、無事にファイルを取り出すことができた。HG5dと比べると、マウント後のファイル認識が遅いのが気になったが、コピーは速いので問題ないだろう。


Puddで丸ごとコピーして、新しいSSDからWin7を起動。エラーもなくファイルの破損も見当たらず、HG6yでもリードオンリーは健在のようだ。


不明(AD)の減り方が速かったので、あまり耐久力には期待していなかったが、記録は1794回の合計208.9TBと、HG5dの2555回を下回る結果になってしまった。まさか2000回が霞んで見えなくなるとは思わなかった。


不明(A9、下から7番目)の現在値が100から93に、生の値も同じように減っている。10分前のログは100になっているので、壊れる直前に変化があったようだ。


気になっていた書き込み速度は、最終的に415.6GB/hまで落ちていた。1300〜1400回あたりで、空き容量が14%まで減ったのを確認したが、こうしてグラフにしてみると、落ち着いていた書き込み速度が、更に落ちていくのがよくわかる。そのあと空き容量が70%近くまで増えているのに、速度は回復できていないようだ。


いつものように寿命を比較してみたが、悪いほうに大きく記録更新してしまった。これは最悪値での比較なので、普通に使うならば5年や10年は問題ないと思われるが、ここまで急激に下がってしまうと、この先の微細化が少々不安になってくる。

耐久力は下がってしまったが、リードオンリーを求めるなら東芝製。
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