第13回 SandForce製コントローラーは突然壊れるのか (2013.3.21)
840の比較対象として始めた335だが、予備領域の消耗が見られないまま壊れるという、不安要素を招き入れる惨事を披露してしまった。原因はコントローラーの故障と思われるが、瞬時に予備領域を使い切った可能性も捨てられない。それならば、同じSandForce製コントローラーを搭載しているSSDで、比較的ゆっくり壊れる世代でも確認してみよう。
使用するのはintel SSD 520だ(25nm)。
335と比較すると表示される項目が多いが、活用することなく壊れたら意味がない。今回は大丈夫だろうか。
テスト結果
1TBに到達 (2013.3.30)
現在1033回、合計56.4TB書き込めた。
訂正不可能エラー数(BB、中央)に変化があるが、とくにデータに異変は見つかっておらず、何か問題が出ているわけではないようだ。この段階でメディア消耗指標(E9、下から4番目)が82ということは、最低でも5000回以上は書き込めそうだ。
2TBに到達 (2013.4.9)
現在2108回、合計115.1TB書き込めた。
メディア消耗指標(E9)が82から61に減った。
3TBに到達 (2013.4.18)
現在3123回、合計170.5TB書き込めた。
メディア消耗指標(E9)が61から40に減った。
4TBに到達 (2013.4.27)
現在4155回、合計226.8TB書き込めた。
メディア消耗指標(E9)が40から19に減った。
5TBに到達 (2013.5.6)
現在5174回、合計282.4TB書き込めた。
メディア消耗指標(E9)が19から1に減った。
6TBに到達 (2013.5.15)
現在6206回、合計338.8TB書き込めた。
今のところ予備領域に変化はないようだ。
7TBに到達 (2013.5.24)
現在7225回、合計394.4TB書き込めた。
同じ25nmのv4は、8TBあたりで予備領域を消耗し始めたので、こちらも同じようになるだろうか。
消去失敗回数 (2013.5.31)
現在8022回、合計437.9TB書き込めた。
代替処理済のセクタ数(05、1番上)の生の値が、0から8に増えて、書き込み失敗回数(AB、上から5番目)と消去失敗回数(AC、その下)の、生の値が0から4に増えた。そろそろ予備領域の消耗が始まるだろうか。
8TBに到達 (2013.6.2)
現在8257回、合計450.7TB書き込めた。
代替処理済のセクタ数(05)の生の値が、8から24に増えて、書き込み失敗回数(AB)と消去失敗回数(AC)の、生の値が4から12に増えた。
壊れ始まった (2013.6.4)
現在8458回、合計461.7TB書き込めた。
利用可能な予備領域(E8、下から5番目)が、100から72に減った。代替処理済のセクタ数(05)の生の値が、24から74に増えて、書き込み失敗回数(AB)と消去失敗回数(AC)の、生の値が12から37に増えた。書き込み失敗回数(AB)のほうは、現在値にも変化があって100から98に減っている。
利用可能な予備領域が1 (2013.6.5)
現在8575回、合計468.1TB書き込めた。
利用可能な予備領域(E8)が、72から1に急降下した。代替処理済のセクタ数(05)の生の値が、74から142に増えて、書き込み失敗回数(AB)と消去失敗回数(AC)の、生の値が37から71に増えた。現在値のほうは、書き込み失敗回数(AB)が98から95に、消去失敗回数(AC)が100から99に減っている。
SSDが壊れた (2013.6.8)
記録は8907回の合計486.2TBと、v4に負けてしまったのが悲しい。本当はもう少し書き込めたのだが、保存が間に合わずにBIOSからSSDが消えてしまった。壊れる直前の書き込み速度は、500〜600KB/sと極端に遅くなっていた。
綺麗な姿で眠りたいSSDなのか、利用可能な予備領域(E8)が1から100に戻ってしまっている。代替処理済のセクタ数(05)の生の値が142から589に、書き込み失敗回数(AB)の現在値が95から78に、生の値が71から294に、消去失敗回数(AC)の現在値が99から96に、生の値が71から295に変化している。
こちらも壊れる直前のは保存できなかったが、消去失敗回数(AC)などが多少違っている程度で、大きな変化はなかった。
BIOSで認識できないので、当然ながらUSBで接続してもWin7は無反応だ。Puppy Linuxでも同様に、マウント以前にドライブすら見えていない。335でも同じ状態だったので、これが仕様なんだろう。
SandForceのコントローラーだからって、突然壊れるわけではないようだが、利用可能な予備領域(E8)が100に戻ってしまうのが気になった。