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SSD耐久テスト
第11回 20nmの書き込み回数はどれぐらいなのか (2013.2.16)
TLCの比較対象として25nmのv4を選んだが、今のところ順調に書き込めているので、840を軽く上回ってしまうと思われる。それならば、もう少し世代が近いSSDはどうだろうか。より微細化しているMLCでも確認してみよう。


使用するのはintel SSD 335だ(20nm)。

1回目のテスト結果

テスト再開
2回目のテスト結果
1TBに到達 (2013.3.9)

現在1066回、合計232.8TB書き込めた。240GBのSSDをテストに使うのは、時間かかり過ぎて大変だなと思っていたが、書き込み速度が515.0GB/hなので快適だった。


この段階でメディア消耗指標(E9、下から4番目)が20なので、1350回あたりで1になるだろうか。
メディア消耗指標 (2013.3.14)

現在1356回、合計296.1TB書き込めた。


メディア消耗指標(E9)が1になった。X25-Vの5000回と比べると早く感じるが、この世代のSSDは1200〜1300回程度が目安になるようだ。
代替処理済のセクタ数 (2013.3.16)

現在1467回、合計320.3TB書き込めた。


代替処理済のセクタ数(05、1番上)の生の値が、0から1に増えた。データ保持期間でも335を使用しているが、同様に早い段階で1になっている。
SSDが壊れた (2013.3.18)

いつものように確認しようと思って画面を見たら、なぜかSSDにアクセスしてなくて、全部のプログラムが応答なしになっていた。何かの不具合かもしれないので、再起動させてみたらBIOSからSSDが消えてしまった。USBドライブにしても認識されず、Puppy Linuxにも無視されてしまい何もできない……。


処理中のまま停止していたので、エラーを検出する前にOSがロックアップしたようだ。記録は1550回の合計338.4TBと残念な結果になった。


これは2日前のCrystalDiskInfoだが、昨日の段階でも利用可能な予備領域(E8、中央)は、100のまま変化していなかった。書き込み速度が524.1GB/hと速いからって、1日に約12TBしか書き込まないわけで、半日程度で予備領域を使い切ることはないだろう。これは予備領域を消耗する前に、SandForceのコントローラーが壊れたのだろうか。それとも20nmのSSDは、この程度なんだろうか。


普通に考えると、予備領域が残ったまま故障したと思われるが、せっかくだから840と比較してみたら、240GBの335が120GBの840に負けるという、不自然な形になってしまった。

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書き込み量が多いとはいえ、240GBのSSDが1ヶ月で寿命とは考えられないので、SandForceのコントローラーが故障したんだろう。
テスト再開 (2013.6.12)
520で予備領域の消耗を確認できたので、335のテストを再開することにした。また同じような壊れ方をすれば仕様となるが、今回は大丈夫だろうか。


使用するのはintel SSD 335だ(20nm)。

テスト結果
1TBに到達 (2013.6.23)

現在1062回、合計77.3TB書き込めた。今回は80GBのSSDを使用しているので、書き込み速度が326.9GB/hに下がっている。


メディア消耗指標(E9)が70になっているので、少なくとも3300回は書き込めることになる。前回の20と比較して差が50もあるのは、ファームウェアが改良されたからなのか、それとも初期の240GBに何か問題があったのか、よくわからないが寿命は延びているようだ。
2TBに到達 (2013.7.3)

現在2066回、合計150.4TB書き込めた。


メディア消耗指標(E9)が70から37に減った。
3TBに到達 (2013.7.13)

現在3094回、合計225.1TB書き込めた。


メディア消耗指標(E9)が37から4に減った。
SSDが壊れた (2013.7.15)

急にファンが騒がしくなったあと、前回と同じようにBIOSから姿を消してしまい、Puppy Linuxにも無視されて終了。記録は3194回の合計232.5TBで、ファームウェアが改良されたのか、前回の1550回よりは寿命が延びているが、もう少し頑張ってほしかった。


こちらも前回と同じで、メディア消耗指標(E9)が1になったあと、本来であれば利用可能な予備領域(E8)が減っていくはずなのに、消耗しなかったのか100のまま壊れている。そうするとSandForceのコントローラーが壊れたのではなくて、こういう仕様のSSDということだろうか。

もっと負荷を抑えて書き込めば、普通に予備領域を消耗するのかもしれないが、毎日24時間書き込み続ける環境では、予備領域には期待できないようだ。


MLCの335がTLCの840に負けるという、なんとも情けない結果になってしまった。25nmのv4や520と比較すると、同じMLCでも寿命に大きな差があるようで、想像以上にプロセスルールの微細化は影響するようだ。もちろん普通に使うならば、335の寿命でも何の問題もないが、価格差を考えると中途半端な存在かもしれない。

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MLCでも20nmになると、あまり寿命には期待できないようだ。
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